岡山県立大学ボーカル講座資料

第零章:はじめに

 

このブログは僕個人の見解であり、偏見に満ち溢れています。すべてを鵜呑みにするのではなく、疑いの目をもって、自分なりの解釈をしながら活用してください。少しでもこの記事を読んでくれる人の役に立てばと思います。 

 

第一章:ボーカルとは

 

ボーカルは役者です。作詞者の意図を読み取り、歌の登場人物の気持ちになって魂で歌いましょう。

乱暴な言い方をすれば、最も安上がりなパートです。基本的にお金はかかりません。しかし、声という楽器は自分で用意しなければなりません。そして、声という楽器の可能性は無限で奥が深いです。ボーカルなめちゃダメです。

また、ボーカルはただ歌えばいいというものでもないです。自分がそのバンドの中でどのような役割を持っているのか、自分がそのフレーズを歌っている時、ギターやドラム、ベースはどのような音を出しているのか、周りの音を聞く耳を鍛え、すべての音と一体になることを意識してみてください。

コピーバンドとそのほかのバンド(オリジナルやメンバーで毎回異なるアーティストの好きな曲をするバンド、またアニソン、ボカロといったくくりの大きいもの)では、ボーカルとして練習するとき意識することが変わるかと思います。

→コピーバンドの場合は、コピーするバンドのボーカルになりきって歌いたいと思う人がいるかと思います。そのボーカルのくせや声質、声の張り方や歌い方のアレンジを研究することがボーカリストとして成長する上で重要になってきます。もちろん、コピバンであっても自分なりの歌い方をすることは大いに結構です。楽しいのが一番です。

→そのほかのバンドの場合、自分の歌がバンドの表情になるということを意識してください。自分の動きや表情など、ボーカルがバンドのイメージを左右するといっても過言ではないです。

 

僕のようなクソ陰キャでも、ステージの上では一番前で、真ん中で、一番目立つところで演奏しなければいけません。これは避けては通れない現実です。そんな中で一番大事なことは楽しむことです。「私の歌を聞け~」くらいの心もちで大いにステージを楽しんでください。

ボーカルでは、自分の大切にしたいフレーズや感情を、聞いている人に届けるということが大切です。表現の幅は無限大です。好きなアーティストや歌のうまい友達の好きな部分、良い部分を取り入れつつ、自分なりの歌い方を確立していってください。

 

第二章:声の種類

 

ある程度知識がないとしんどい分野かもしれません。また、人によって考え方やとらえ方も異なるので、参考程度で考えてください。

 

チェストボイス(地声、胸声)

普段話している声だと思ってもらって問題ないと思います。高い声になってくると力が入ります。

 

・ミドルボイス

チェストボイスとファルセットの中間の声だと思ってください。

 

・ファルセット(裏声)

ファルセットの裏声は別のものという考えもありますが、今回は同じものとして扱います。高い声をイメージしてください。それです。高い部分もチェストボイスに比べ楽に出すことができます。

 

・ヘッドボイス

ファルセットの中の一つと僕は考えてますが、声質が大きく異なるのでべつものとして

考えてほしいです。力強いファルセットです。聞こえ方としては地声に近いかもしれません。

 

・ミックスボイス

チェスト、ミドル、ファルセット、ヘッドを自由自在に行き来することです。声というよりかは概念に近いです。

 

・デスボイス

グロウルやシャウトといった何種類かに分類される。ダムさん勉強不足により割愛。ごめんなさい。一つアドバイスとして、めちゃくちゃ水分補給してください。声を失う覚悟で練習してください。保湿がめちゃくちゃ大切です。

 

第三章:ボイトレについて

 

この資料を読んでくれている人が一番聞きたい部分だと思います。歌を上手くなるうえで切っても切り離せない部分です。そして自分の努力によって声という楽器をつくっていくんだという心もちが大切です。声量、声質、努力次第で可能性は無限ですが、すべての問題がすぐには解決できません。音量や音質が悪いからと言って声帯は取り替えられません。何か壁にぶつかったときも、一つの壁を超えるのに一か月かで済む場合もあれば、一年以上かかかる場合もあります。成長するためには、長い目と根気を持ってください。コツコツ練習することはしんどいかもしれませんが、上達への最短ルートだったりします。また、喉の異常を感じたらすぐに中止してください。

 

ボイトレの準備

ボイトレをするときは十分すぎるほどの水分補給を行ってください。水分補給を行わずに声を出すという行為は、油の刺さっていない機械を無理やり動かすことと同じです。声帯を痛める要因になります。声帯が潤うには身体の仕組み的に時間がかかります。理由は本筋とずれるので割愛。またストレッチを行うことで、筋肉がほぐれ、練習の効果を高めます。首をのばしたり肩を回したり、心行くまでやりましょう。そして、リップロール(→後述)を使うなどして地声裏声をなんとなくでもいいので行き来して、声帯もストレッチするといいです。また思い込みや苦手意識はボイトレの大きな弊害となります。広い視野を持つことと、多少できなくても良しとすることが重要です。

 

ボイトレをする上で最も重要なのが自分を理解することです。そのためには、録音をすることが何よりも大切です。ほんとに、録音はマジで大切です。でも心が折れます。自分の声がめっちゃきもく聞こえます。あなたの声はきもいです。あきらめましょう。これにはちゃんとした理由がありますが本題とずれるので割愛。自分の声に客観性を持ってください。また、自分の耳で聞こえる声と、人が聞いて聞こえる声には大なり小なりギャップがあります。自分ではうまく歌えていたつもりが、全くひどい声になっていたり、逆にじぶんではひどいと思っていた歌声が意外ときれいな音になっていたりします。録音をすることで、音程のミス、声質の問題、リズムのずれなどの様々な問題に気づくことができます。

自分の声の出し方に目を向け、声帯、喉の形を意識できるようになってください。自分は今どこに力を入れ、声帯のどの部分が震えているのかを意識しながら練習することで、イメージの声を再現しやすくなります。ボイトレをする上で、喉周りの解剖はある程度理解しておくと良いかもしれません。

また、ボイトレを行うときは、なぜその練習を行うのか、どのような効果があるのかを理解してから行ってください。やみくもにやっても意味は薄いです。効果が薄いどころか、変な癖がついてしまう可能性すらあります。気を付けて。

そして、ボイトレをする上で前提となってくるのが母音によって口の形が大きく異なるということです。「あ」と「お」は比較的口が大きく開き、それ以外の母音は口が比較的小さく開きます。口の形が変われば音、声を出すときの感覚も異なるということを知っておいてください。「あ」という母音はビブラートがかかりやすいけど、「い」だとビブラートがかかりにくいといったように、母音によって歌っている時の感覚が異なってくるということを意識してみてください。さらに子音を付けるときも同じことが言えます。か行、な行、ら行、どこをとっても発音の仕方が大きく異なりますよね?発声をするときの得意不得意はほんとに人それぞれなので、自分の得意な音を知ることと、苦手な音を克服することが大切になってきます。

 

ボイトレは誰かに効果があったからと言って別の誰かにも効果があるとは言えません。なので、自分の問題を理解し、自分にあったトレーニングを行ってください。今回は僕が今までやってきたことをできる限り紹介しようと思います。

 

そもそも歌に必要不可欠な要素

・姿勢

・脱力

・鼻腔共鳴

腹式呼吸

・楽しむ心

 

・喉のケア 

喉を休めることはとても大事です。普段の日常生活など、自分の思っている以上に喉は

疲れます。カラオケを我慢して一週間全く練習しなかったのに、前よりもよくなっているな

ということはよくあります。のど飴をなめたり、保湿をして、喉をいたわってあげてください。僕のおすすめののど飴は龍角散です。

 ここからが実際にボイトレとして実施する項目です。おすすめ度で☆付けておきます

 

・姿勢 

足は肩幅よりほんの少し広めに開き、背筋を伸ばす。肩を上にあげ、そのまま後ろに引き、

すとんと真下に落とす。これが歌うときの基本姿勢となります。この姿勢をとることで、断

腹式呼吸がやりやすくなります。手や足は力を入れず、脱力して歌いましょう。

 

腹式呼吸 

ブレスの安定に役立ちます。歌う上で必要不可欠な要素です。腹筋に力を入れると誤解さ

れがちですが、腹筋に力を入れると、全身が緊張し、肩や喉周りの発声に重要な部分にも力が入ってしまいます。腹筋ではなく、お腹周り全体の筋肉をほどよく使って横隔膜を引き上げます。言葉は悪いですが、うんこを気張るイメージにものすごく近いです。また、大声で笑う感覚にも近いです。息を長くはくことでお腹周りはへこみ、胃のあたりが膨らんで来ればとても近い状態になっていると思います。また、カラオケなどで、腹筋だけでなく、拝金にも疲れを感じれば、完璧に腹式呼吸ができていると思います。もともとできている人もいると思うので、疲れないからと言って悩まないでください。

 

・裏声 

良い声を出すうえでとても重要だと思います。裏声ができないと、高い声は出ません裏声を鍛えることで、声質の幅を広げ、表現の幅を広げることができます。高い音になっても喉をできるだけ締めず、楽に発声することを意識してください。また、裏声は高いものだと思われがちですが、練習次第で、いくらでも低い音が出るようになります。低い音程の裏声は脱力した喉の感覚をつかむうえで重要になってきます。また、低い裏声では、喉の骨(男性の喉ぼとけがある部分)はあまり上下しないほうがいいと思います。僕は、女性アーティストの曲をすべて裏声で歌うなどして、練習しました。裏声自体ができない人は個人的に教えるので連絡ください。

 

・リップロール

唇を震わせる練習です。喉の脱力に抜群の効果を発揮します。また、ものすごく即効性が

あります。そして、裏声と地声の融合に役立ちます。さらに、一定の量の空気をはく練習にもなります。僕の歌の師匠はミックスボイスに割と近いといっていました。多少喉に力が入ってしまってもそれなりにできてしまうので、リップロールができる=脱力ができているとは思わないようにしましょう。しかし、継続することで、脱力した出し方ができるようになると思います。歌う前のストレッチにも最適だと思います。

 

・タンロール

要は巻き舌です。リップロールとほとんど同じ効果が得られます舌の付け根に力が入っ

ているとできないので、リップロール以上の脱力が期待できるかと思います。できない人もいると思いますが、できて損はないです。がんばって。


ロングトーン

音の安定に良いです。自分のきつい、きれいに出せない声を改善したり、震える声を安定

させるのに役立ちます。ロングトーンをだしながらいろいろと声を変えてみて、自分の好きな声を見つけてください。細い声や太い声、力の入った声など、自分の苦手な声を安定させることで、声帯のコントロールが身についてきます。

 

・エッジボイス

ぶつぶつとした声です。声帯のトレーニングです。ミックスボイス習得に役立ちます。あ

に濁点が付いたような声です。できるだけ低い声をゆっくり出そうとしたとき、ぶつぶつとした声が一瞬出ると思いますこれを伸ばす練習をしてください。裏声でもできるように練習してください。あくまでも脱力。声を高くしていって蚊の羽音のような音がでれば合格です。

 

・口の開け方

割と適当。指三本分開けろとか言いますが、口の形を変えると喉の形も変わるので、その

口の形が最善とは言えないかもしれません。しかし、あくびをしたときの喉の奥が上がっていく感じは大切です。口の中は広くして、共鳴スペースを大きく。

 

・ハミング 

鼻腔共鳴の感覚をつかむのに大切。ハミングで音を出して口を開けるとあら不思議。声の

マイク乗りもよくなります。

 

・声を飛ばす

声のイメージをつくるために様々な方向に声を飛ばしてみて下さい。鼻にかけたり笑顔

で発声したりなどちょっとしたことで声は変わります。上や下、前や後ろ、様々な方向に声を飛ばしてみてください。意味が分からない人はダムさんに言ってくれれば実際にやって見せます。ピッチのコントロールも付くので、表現の幅も広がります。

 

・スケール

よくやるドレミファソファミレドのあれです。裏声と地声の融合、自分の苦手な音を見つ

けたりするのによいです。最高音でロングトーンをしたり子音の練習をとりこむなど、アレンジして自分なりの練習をしてみてください。

 

・ん

裏声で「ん」と発生してください喉の閉鎖の感覚をつかめます。はじめは力が入りますが、

継続によって脱力できるようになります。詳しくはれみボイスというサイトを参照してください。

 

・裏声と地声を行き来する練習

リップロールやタンロールを用いて、裏声と地声の間の声を出す感覚をつかんで下さい。

ミックス習得に向けてとても重要になってくると思います。自分の中で、地声25%、裏声75%など、自分の感覚で構わないので、狙った割合の音を出せるように練習してみてください。

 

・ウィスパーボイス

 ささやき声のことだと思ってください。ようはコショコショ話ですね。声帯を使って息を支えるという感覚がつかめるかと思います。ウィスパーで歌ってみたり、ため息をつく感覚で音階練習してみたりなど、これもまたいろいろと試してみてください。ある程度即効性があると感じました。

 

・低音

 低い声の練習です。声に厚みが出ます。脱力をする感覚もつかむことができるかと思います。また、低い声をコントロールするときは、喉で制御するのではなく、胸をしっかりと響かせ、お腹から声が出ているというイメージを持ってください。

 

ミックスボイス習得に向けて

 ミックスボイス習得には運も必要です。ボイトレを始めて一か月程度で感覚をつかめる人もいれば、3年から5年かかる人もいます。声の出し方は人それぞれなので、もともとミックスを出せる人もいます。長い目をもって、根気をもって練習してください。僕は大学にはいってから本格的に発声の勉強を始めて、三年目にしてようやく感覚をつかめてきました。僕がコツをつかんできたと感じ、それをこの資料を読んでくれる人に対するヒントとして、ミックスはとても裏声に近いと僕は感じました。そしてこの感覚を発見することができたのは、ある程度知識のある人に僕の声を聞いてもらったためです。僕はミックスというは地声に近いものだと思い込んでいました。ミックスの習得に向けて、思い込みというのは大きな弊害になります。一つの情報を鵜呑みにするのではなく、広い視野をもちましょう。そして、先に書いたこと、特に水分補給と録音が重要になります。録音をして、自分がどのような声を出しているか理解しましょう。前述したボイトレを実践してもらえれば、ミックスの習得に大きく近づくかと思います。ミックスボイスを習得したいと考え、調べたことのある人であれば、ネットにわかりやすい情報がないと感じたことがあると思います。僕もミックスのコツをつかみ始めてようやく理解しましたが、どのような練習をどの程度練習すればミックスが出せるということはとても説明しづらいです。とにかく今僕が言えるのは、前述したボイトレを行ってくださいということです。コツコツ練習することがボイトレの基本であり、上達への近道です。また、ミックスの習得に悩んだときは、僕が相談に乗ります。問題の解決とはいかないまでも、何かヒントは出すことができると思います。ミックスの判定はある程度できるつもりなので、質問があれば気軽に聞いてください。

 

 ちなみにおすすめのユーチューバーは山本大樹さんです。

 さまざまなアーティストの発声のくせなども研究してみてください。

 

第四章:表現方法について。

 

地声、裏声、どちらを使ったらいいのか。これは好みでよいと思います。アーティストのカバー曲などを聞いているとわかってもらえると思いますが、人によって裏声と地声の切り替わるポイントがことなります。自分なりの好きな歌い方を研究してみてください。

 

ビブラートについて:ビブラートも好みです。ビブラートをかけたほうが好きな人もいれば、ビブラートのかかっていないまっすぐな声を好む人もいます。また、ビブラートにもいくつか種類があり、聞こえ方も異なります、歌に合わせたビブラートも研究してみてください。ここでビブラートをいくつか紹介したいと思います。

 

腹式呼吸を使ったビブラート

ああああああと何度も言ってみてください。このとき横隔膜を震わせるイメージでやってみてください。腹式呼吸ができない人でもできると思います。このビブラートをかけることで、横隔膜を使って歌う感覚をつかむこともできるかと思います。

 

・音程を上下させるビブラート

 音程を微妙に上下させます。イメージはつかみやすいと思いますが、技術としてはとても難しいと思います。

 

・喉を使ったビブラート

喉の甲状の骨(あくびをした時に下がる骨)を上下させることでビブラートをかけます、演歌でよく聞くような声質のビブラートがかかるかと思います。

 

・口を使ったビブラート

 声を出しながら口を開けたり閉じたりしてみてください音程が微妙に変わると思います。

 

 少し難しい話。

 ここからはある程度ボイトレをやってる人でないと難しい部分だと思います。飛ばして居らっても結構ですし、わからなくても気にしないでください。

声を出すことと、音を出すことは違います。普段しゃべる声と歌う声はなんとなく変わることをイメージしてもらうとなんとなくわかってもらえるかと思います。なんとなくでも感覚がわかってもらえたのであれば、録音をしながら、自分が声を出しているのか、音を出しているのかを考えてみてください。

また、音楽を知っていることと、歌えることは違うということもなんとなくでいいので意識してみてください。その曲のコード進行や、歌の中でのベースの音を集中して聞いてみるなど、音楽に対しての視野を広げましょう。自分の普段聞かない音楽を聞いたりというのも勉強になります。

次に「倍音」というものについてお話しようと思います。通る声、いい声と言われる人に多く共通しているのがこの「倍音」だというものだと思います。倍音をイメージするとき、ギターのノードやピアノの和音をイメージしてもらうとなんとなく近いものがわかるかもしれません。つまり、Gのコードであれば、ソ、シ、レの三つの音を用いてGという音を出しています。声というのはたくさんの周波数の音が同時に出ており、高い音から低い音が同時になっています。歌を聞くときに、何のなく意識してみてください。これが、多い人ほど厚みのある声、いい声だといわれる声なのだと僕は解釈しています。声量が足りないと感じる人は、鼻腔共鳴などを鍛え、倍音を増やすという練習をやってみるのもいいかもしれません。

 

 第五章:最後に

 

 稚拙な文章でわかりにくい部分や、単純にボイトレ初心者だとイメージしにくい部分もあったかと思います。わかりにくい部分、さらに追及したい部分があれば、ラインなど使って遠慮なく僕に聞いてください。歌について悩んだときに、わたくしダムダムが少しでも力になることができたらなと思います。

 この資料をつくる上で、まだまだかけなかったこと、また、僕もまだまだ勉強の途中なので、この資料に書き加えたり、書き直しもすると思います。気になることなどあればぜひ指摘してほしいです。

 そして、カラオケに誘ってください。喜びます。